2007年04月27日

契約上の義務

賃貸借契約においては、賃貸人と賃借人の双方が、相手に対する義務を負う。したがって、賃貸借契約は有償の双務契約であるといえる。賃貸人の中心的な義務は、賃借人に目的物を使用収益させること(及びそのために必要な措置をとること)であり、賃借人の中心的な義務は賃料の支払である。以下、個別に見ていく。


賃貸人の義務
賃貸人は賃借人に対して賃貸借契約の目的物となっている物を使用収益させる義務を負っている。つまり、目的物の維持や管理は賃貸人の義務とされているのである。具体的には以下のような義務を負っている。

使用収益をさせる義務
賃貸人が賃借人に対して目的物を使用収益させる義務は、賃貸借契約の本質である。具体的には、賃貸人は賃借人が目的物を使用するに際してそれを妨害している第三者がいる場合にはこれを排除しなければならないというような形で現れる。
修繕義務(606条1項)
賃貸人には、目的物の使用収益に必要な修繕をする義務がある。例えば、賃貸している家が雨漏りするならばそれを修理するのは賃貸人の義務ということになる。なお、賃貸人が修繕しないことによって使用収益が不可能であるような場合には賃料を支払う必要はないとした裁判例がある。
費用償還義務(608条1項)
賃貸人は、賃借人が支出した必要費を直ちに償還しなければならないという費用償還義務を負っている。ここでいう必要費とは、目的物を使用収益できる状態を維持するために必要な費用のことをいう。前述した修繕義務を賃貸人が果たさない場合、賃借人が代わりに修繕を施してその費用を賃貸人に請求するということもこれによって認められることになる。
目的物の改良のために支出した費用は有益費と呼ばれ、契約の終了時に実費か改良による価値の増加額を賃貸人が償還しなければならない。もしも賃貸人がこれらの費用を償還しない場合、賃借人は留置権を行使して建物の明渡しを拒絶できる。
これらに加えて、賃貸借契約は有償契約であるから、559条にある瑕疵担保責任の規定が準用される。よって賃貸人はこれによる担保責任を負う場合がある。



posted by kz at 09:26| Comment(0) | TrackBack(6) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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